株式会社NTTドコモは、 NFTの最新規格 ERC6551 を搭載したブロックチェーンゲーム「GT6551」を開発し、2025年 1月29日(水)からβ版の提供を開始をすることを発表しました。
GT6551は、NTTドコモが開発するメタバース「MetaMe」上でプレイ可能なレーシングブロックチェーンゲームで、レーシングマシンの性能やデザインをカスタムする「部品 NFT」と、レーシングマシンに搭乗するドライバーをカスタムする「ドライバーNFT」の 2 種類の NFT を組み合わせることでレーシングマシンをカスタムして遊ぶことができます。
この記事では、新作ブロックチェーンゲーム「GT6551」の概要や最新情報をお伝えしていきます。
NTTドコモが開発するブロックチェーンゲーム『GT6551』
GT6551は、NTTドコモが開発する独自のメタバースサービス「MetaMe」上でプレイが可能な、ERC6551準拠のNFTを搭載したレーシングブロックチェーンゲームです。
ゲームは3D視点のレーシングコースを最大4人で対戦でき、ドリフト走行や加速アイテムなどを使ってスピードを競います。
ゲーム画面はクラウドレンダリングされるため、GPU などの性能に依存せず、PC やスマートフォンからインターネットブラウザ経由でプレイする事ができます。
GT6551の概要
名称 | GT6551 CLOUD RACING |
公式HP | https://official.metame.ne.jp/event/gt6551 |
ジャンル | レーシングゲーム |
最大同時プレイ人数 | 4人 |
開発会社 | 株式会社 NTTドコモ |
プラットフォーム | MetaMe(SafariまたはChromeが使えるPCまたはスマートフォンが必要) |
対応ブロックチェーン | Polygon |
リリース予定日 | β版:2025年1月29日 正式版:2025年 春 予定 |
GT6551の特徴
GT6551の特徴としては、 ERC6551の機能を活かして複数のNFTを組み合わせ、レーシングマシンの性能をカスタマイズできることです。
レーシングマシンのカスタマイズでは、性能パラメータやデザインに影響する「部品 NFT」と、レーシングマシンに搭乗するドライバーの「ドライバーNFT」に分かれており、プレイヤーはオリジナルのレーシングマシンをカスタムすることができます。
NFTの最新規格 ERC6551について
ERC6551 は、NFTの機能を拡張する新しい規格で、大きな特徴として複数の NFTを組み合わせて一つにまとめる機能があります。
この特性を用いて複数のNFTを一つにまとめ、その組み合わせによってNFTの機能をカスタムできるブロックチェーンゲームの提供は今作が世界初となります。
ユーザーはゲーム内で用いるNFTアイテムの一つであるレーシングマシンに、車のパーツなどのNFTアイテムを自由に複数組み合わせてカスタムして、一つにまとめたNFTアイテムとすることができます。
作成したレーシングマシンはオリジナルのコレクション(資産)として所有することができるため、新しい価値を提供するブロックチェーンゲームとなっています。
また、ゲーム上ではレーシングマシンにアイテム(NFT)を複数組み合わせてマシンの性能を向上させることができ、プレイヤーの自由度も広がっていると言えます。
従来、NFTはそれぞれ独立しており、関係を持たせられないものでしたが、「ERC6551」では、1つの親NFTに対して複数の子NFTという関係を持たせることが可能です。
そのため「GT6551」ではこの特性を活かし、1つのレーシングマシンを親NFTとして、モーターやタイヤなどのNFTを子NFTとして扱うことができるようになっています。
これにより、さまざまなNFTで組まれたカスタムマシンを親NFTの取引として、部品NFT単体でもカスタムレーシングマシン丸ごとでもNFTの売買が可能です。
カスタムNFTの概要
部品NFT
部品NFTは、レーシングマシンの性能やデザインを構成するNFTです。
購入した部品NFT は「MetaMe」内で利用でき、レーシングマシンの性能やデザインをカスタムする事ができます。
カスタム可能な部品と性能パラメータの種類は以下の通りです。
部品NFTは、「MetaMe NFT マーケットプレイス」で2025年2月から販売開始予定となっています。
ドライバーNFT
ドライバーNFTは、レーシングマシンに搭乗するドライバーとしてゲーム画面内に表示されるNFTです。
ドライバーNFTをカスタムすることで、どのプレイヤがゲーム画面内のどのレーシングマシンを使用しているのかを識別しやすくなります。
ドライバーNFTは、「MetaMe NFT マーケットプレイス」で2025年2月から販売開始予定となっています。
メタバース MetaMeとは
MetaMeはNTTドコモが開発する独自のメタバースで、スマートフォンやwebブラウザから利用できるサービスです。
特徴としては、自分の価値観を理解した AI によりマッチング可能な新しい形のコミュニケーション空間として、NTTドコモが開発する「価値観理解」や「行動変容」、「多人数接続」からなる「メタコミュニケーション技術」を搭載しています。
- 価値観理解
リアルとバーチャルの空間でシームレスに取得した空間移動履歴などのデータを解析することで、利用者の感情を理解することができる技術。 - 行動変容
価値観理解技術により得られた行動のみならず感情など内面の解析結果を反映し、利用者同士のマッチングやイベントのレコメンドなどができる技術。 - 多人数接続
ドコモが開発した仮想空間に多くのユーザーが同時に接続することができる技術。
対応プラットフォーム
GT6551 は、「MetaMe」にアクセスし、画面内「ファストトラベル」から「GT6551」ワールドへ移動することでプレイすることが可能です。
MetaMe公式サイトからアカウント登録してログインすることで、スマートフォンやPCからブラウザ経由でプレイすることができます。
GT6551のサービス開始時期
サービス開始日はβ版が2025年1月29日、完成版のリリースは2025年春の予定となっています。
- β版 開始時期 :2025年1月29日(水)
- 完成版 開始時期:2025年 春 予定
β版では、デフォルトで用意されたレーシングマシンを使ってレースゲームを楽しむことができますが、NFTの性能カスタムはできません。
一方で完成版では、「部品 NFT」や「ドライバーNFT」を活用してレーシングマシンをカスタムし、自分だけのオリジナルマシンを使ってレースゲームを楽しむことができるようになります。
レースのパブリックビューイング
レースゲーム画面は、「MetaMe」内の配信空間「MetaMe 生放送」などの配信プラットフォームに配信を行うことができるようになっています。
GT6551にはレース全体を見ることのできる「観戦者モード」機能があり、レースしている各プレイヤのレーシングマシンを撮影することもできます。
また、「MetaMe 生放送」の配信画面に観戦者モードの映像を表示させることで、観客がアバターとなってレースを観戦、応援することも可能です。
コラボレーション予定
GT6551ではすでに、「NEO NFT PROJECT」や「コインムスメ」とコラボしてNFTを販売することが予定されています。
コラボ予定先 | コラボ内容 | NFT販売開始時期 |
---|---|---|
NEO NFT PROJECT | コラボ部品NFTの販売 | 2025年2月頃 |
コインムスメ | ① GT6551内のBGMコラボ ② コラボドライバーNFTの販売 ③ コラボ痛車コンビニプリントの販売 | ① 2025年1月下旬頃 ② 2025年2月頃 ③ 2025年2月頃 |
NEO NFT PROJECTは、人気のモータースポーツ『スーパーGT』の有力チームに在籍していた中山翔太氏が代表を務めるモーターガレージが運営するNFTプロジェクトの一つで、NFTを所有することで参加できるweb3型のモータースポーツイベントです。
コインムスメ(CoinMusume)は、仮想通貨をモチーフにしたアイドルキャラクターが登場するブロックチェーンゲームです。
最新イベント情報
「NEO SERIES 2024 Rd.Final」というweb3のeスポーツイベント内で、「MetaMe CUP」として、コラボレーションパートナーであるコインムスメによる GT6551 の公開試遊が行われます。
「NEO SERIES 2024 Rd.Final」は、NEO NFT PROJECTが開催するweb3時代の新しいモータースポーツエンターテイメントであるNEO SERIESの2024年最終ラウンドで、2024年12月21日(土)14時よりdocomo R&D OPEN LAB ODAIBAで開催される予定です。
イベントの様子はMetaMeでリアルタイムに配信予定のため、興味のある人は是非見てみてください。
・NEO SERIES 2024 Rd.Final スケジュール
2024年12月21日(土)
14:00- NEO SERIES Rd. Final 開会式
15:00- MetaMe CUP
17:00- Jimny CUP
17:30- 表彰式
まとめ
NTTドコモが開発を進める「GT6551」はNFTの最新規格 ERC6551 の価値を追求して作られたブロックチェーンゲームです。
ブロックチェーンゲームに関心がある人だけでなく、Web3に馴染みがない人でもレーシングゲームが好きな人は触ってみるのも面白いかもしれません。
また、NTTドコモは2022年に「Web3」分野に対して2028年までに6,000億円の投資を行う方針を発表しているため、独自のメタバースである「MetaMe」の利用拡大に今後も注目していきたいと思います。